データ・エビデンス

71.9%と地域格差が示すもの

71.9%の支援者が、意欲はあるのに実施できていない

就労支援の実践格差は、支援者個人の問題ではない

71.9%

支援者が「意欲はあるが実施できていない」

この数字は、支援者調査(n=3,588)から明らかになったものです。「支援者が頑張れば解決する」問題ではありません。実践の質を分けるのは、個人の熱意や能力ではなく、組織設計・職場環境・機関ネットワークの構造です。

実施できない5つの障壁

01

上司・職場文化最大の規定因子

管理者が支援の優先度を低く置く組織では、意欲ある支援者も実施できません。支援者個人の問題ではなく、組織設計の問題です。

02

機関ミッション・法令理解

「何のための機関か」という理解と関連法令の把握が弱い機関では、支援が「任意の取り組み」として扱われます。

03

業績評価基準

就職件数など表面的な数字で評価される組織では、見えにくいが重要な支援(関係構築・環境調整・連携)が省略されます。

04

資金・報酬基準

支援の質が報酬に反映されない制度構造が、深い支援を実施するインセンティブを弱めます。

05

専門職規範

支援者コミュニティ内の「支援はこういうものだ」という規範が、新しい実践へのアップデートを阻む場合があります。

なぜ地域によって最大6倍の差があるのか

格差の構造を理解する

最大6倍

都道府県による就労支援実践率の差

この差は、支援者個人の能力や熱意の差ではありません。分析が示す地域格差の説明因子:

  • 機関密度と種類——就労移行・就業支援・HW専門援助の密度と組み合わせ
  • 連携体制の成熟度——機関が存在することと機能する連携体制は別
  • 組織文化の地域集積——「この地域の支援者はこうしている」という集積効果

Q1転換率の分布(全47都道府県)

0%← 全国平均 20.8% →35%

地域別 Q1転換率(就労支援者 n=3,053)

北海道・東北
24%
関東
23%
近畿
22%
中部
21%
九州・沖縄
18%
中国・四国
15%

Q1転換率 = 真の専門性実践者(全体の20.8%)の割合。ロジスティック回帰で分類。

都道府県別 実践転換率ティア(4段階)

22.6%以上中高 17.9〜22.5%中低 16.0〜17.8% 15.9%以下

北海道

33%

京都

33%

愛知

31%

大分

29%

大阪

28%

宮城

27%

埼玉

27%

神奈川

26%

岐阜

25%

東京

24%

富山

23%

長野

23%

山口

23%

宮崎

22%

高知

22%

山形

21%

徳島

21%

静岡

21%

奈良

21%

千葉

20%

群馬

19%

愛媛

19%

青森

18%

長崎

18%

栃木

17%

山梨

17%

和歌山

17%

福岡

17%

熊本

17%

福井

17%

茨城

16%

福島

16%

新潟

16%

広島

16%

沖縄

16%

佐賀

16%

秋田

15%

兵庫

15%

滋賀

15%

岩手

14%

鳥取

14%

三重

12%

石川

12%

岡山

12%

鹿児島

10%

島根

10%

香川

5%

ティア区分は四分位数(Q1=16.0% / Q2=17.9% / Q3=22.6%)。ランキングではなく分布の幅を示す設計。 出典:toku18 n=3,053 支援者調査 / NBL分析(ロジスティック回帰)