Ⅱ-01

感覚環境の設計

光・音・温度・においなどの感覚刺激が本人の感覚特性と不整合であり、就労中の過負荷・消耗・集中困難を引き起こしている。

着眼点

問題は感覚過敏そのものではなく、標準仕様の職場環境が一部の人には過負荷になる設計になっていることにある。

こんな場面で起きやすい

先に見えやすい文脈: 発達障害(ASD・ADHD)/ 精神障害 / 難病(光・音過敏を伴う疾患)

状況レベル(🟢 → 💣)

  • 🟢 安定・予防: 感覚負荷が少ない配置・環境が整い、過負荷が起きにくい。
  • 🟡 要調整: 一部の環境で不快感・集中困難があるが、業務継続は可能。
  • 🔴 高頻度支障: 特定の感覚刺激で業務遂行が毎日影響を受けている。
  • 💣 破綻・停止: 感覚過負荷により就労が困難な状態が続いている。

鑑別診断 / 問題の切り分け

このフレームを使うとき

  • 主課題が「感覚刺激の強度・質と本人の耐性のギャップ解消」なら、このフレームを優先する。

近いフレームとの見分け方

  • 聴覚環境のコミュニケーション設計が主課題なら「Ⅱ-05」へ。指示の不明確さが主課題なら「Ⅱ-07」へ。

具体的な取組み内容

最初にやること

  • 問題になっている感覚刺激の種類(光・音・温度・におい等)と発生源を特定する
  • 座席位置の変更(窓から離れる・騒音源から離れる・仕切りを設けるなど)を確認する
  • イヤーマフ・サングラス・個人用パーティション等の補助ツールの使用可否を確認する
  • 会議室・個室・在宅等の静音環境でのタスク実施可否を確認する

見落としやすい点

  • 感覚過負荷は「慣れれば大丈夫」ではなく蓄積する。継続的な消耗は見えにくい
  • 補助ツールの使用が「目立つ」ことへの抵抗感がある場合、職場全体への事前説明が有効

設計の考え方

「本人が感覚刺激に耐える」ではなく「感覚負荷が低い環境をまず設計する」。合理的配慮の典型例として位置づける。

外部と一緒に考える場面

  • 障害者職業センターの職業場面を踏まえた職業評価(効果推定-0.09)が感覚環境と機能プロフィールのミスマッチを職業的に評価できる。就業生活支援センター(Q1転換差+16.4pt)・HW(+15.3pt)が企業への合理的配慮申請(企業へのアプローチ、効果推定-0.07)を担える。就業生活支援センター等による障害理解・対処支援(効果推定-0.08)が職場全体の感覚特性への理解促進を担える。