Ⅰ-05

勤務リズムの適合設計

標準的な勤務形態(始業・終業時刻・曜日・連勤日数)が症状の変動パターンや治療スケジュールと構造的に合っていない。

着眼点

問題は意欲や継続性ではなく、固定された勤務形態が症状リズムと根本的にズレていることにある。

こんな場面で起きやすい

先に見えやすい文脈: 難病(周期的な症状変動・治療サイクルがある場合)/ 内部障害 / 精神障害

状況レベル(🟢 → 💣)

  • 🟢 安定・予防: 症状のリズムに合わせた勤務形態(時間・日数・曜日)が設定されている。
  • 🟡 要調整: おおむね機能しているが、一部の曜日や時間帯で無理が生じている。
  • 🔴 高頻度支障: 週の前半/後半・特定の時間帯に繰り返しパターンで支障が出る。
  • 💣 破綻・停止: 勤務形態と症状リズムの不整合が継続し、就労継続の見通しが立たない。

鑑別診断 / 問題の切り分け

このフレームを使うとき

  • 主課題が「勤務の時間・頻度・リズムの形態変更」なら、このフレームを優先する。

近いフレームとの見分け方

  • 日内の症状変動への対応が主課題なら「Ⅰ-01」へ。治療日との衝突が主課題なら「Ⅰ-02」へ。

具体的な取組み内容

最初にやること

  • 症状が安定している時間帯・曜日を記録し、勤務時間帯の候補を絞る
  • 短時間勤務・フレックス・週3日勤務等の選択肢を雇用区分・制度と照らして確認する
  • 症状の変化に合わせて勤務形態を段階的に変更できる合意を事前に作る

見落としやすい点

  • 短時間勤務は給与・社会保険の影響を伴う。収入と給付のバランスをⅢ-07と合わせて確認する
  • 勤務形態の変更は雇用契約の変更になることがある。労務的な確認を先行する

設計の考え方

「週5日・フルタイム」を標準として逸脱を管理するのではなく、本人の機能リズムに合った勤務形態を設計の出発点にする。

外部と一緒に考える場面

  • HW専門援助部門(Q1転換差+15.3pt)・就業生活支援センター(+16.4pt)が勤務形態変更の企業側交渉(企業へのアプローチ、効果推定-0.09)を担える。障害者職業センターの職業場面評価(効果推定-0.10)が勤務形態と機能プロフィールのミスマッチを客観評価できる。収入・社会保険への影響はⅢ-07と合わせて就労・生活一体相談(就業生活支援センター等、効果推定-0.08)で確認する。