Ⅰ-04
回復時間の確保設計
定期治療・強い症状エピソードの後に必要な回復時間が勤務設計に織り込まれておらず、疲労・症状が蓄積している。
着眼点
問題は治療日の欠勤そのものではなく、治療後の回復に必要な時間が業務設計に存在していないことにある。
こんな場面で起きやすい
先に見えやすい文脈: 内部障害 / 難病(化学療法・点滴治療・強い疼痛エピソードを伴う場合)
状況レベル(🟢 → 💣)
- 🟢 安定・予防: 回復時間帯を前提に業務密度が組まれ、治療と仕事がぶつかりにくい。
- 🟡 要調整: 部分的な軽減はあるが、不可業務帯や代替担当が未固定で無理が残る。
- 🔴 高頻度支障: 治療翌日まで疲労・副作用が残り、業務密度を維持できない状態が続く。
- 💣 破綻・停止: 治療後の回復が取れず、悪化と欠勤が連鎖している。
鑑別診断 / 問題の切り分け
このフレームを使うとき
- 主課題が「治療・症状エピソード後の回復時間の確保」なら、このフレームを優先する。
近いフレームとの見分け方
- 通院日程の衝突が主課題なら「Ⅰ-02」へ。職場内での疾患管理が主課題なら「Ⅰ-03」へ。
具体的な取組み内容
最初にやること
- 治療日の翌日・翌々日を「軽業務日」として業務計画に組む
- 治療後に不可能な業務(重作業・集中を要する業務・会議等)を明確にして周知する
- 代替担当者を事前に設定し、回復期間中の引継ぎをルール化する
見落としやすい点
- 副作用や症状の強さは治療サイクルで変動する。治療計画に合わせて定期的に見直す
- 「頑張れば出勤できる」状態を無理しないよう、回復基準を事前に本人と合意する
設計の考え方
回復時間を「例外的な休み」ではなく「治療に伴う標準的な設計要素」として位置づける。
外部と一緒に考える場面
- 就業生活支援センター(Q1転換差+16.4pt)が就職後継続的な職場・本人支援(効果推定-0.06)として回復設計の定期確認を担える。治療計画変更時は障害者職業センターの職業場面評価(効果推定-0.11)で職務設計の再アセスメントを行える。医師の意見書が業務調整・合理的配慮の根拠として機能する。